masatoの日記

やっていきます

『彼女の人生は間違いじゃない』を観てきた

さわやかな気持ちで観終われる映画だった。高良健吾が超イケメンだなあということと、彼女のむかしむかしの元カレみたいな人が残念な意味で中二病すぎることとか、福島の飲み屋ではたらく東京の女子大生の軽薄さとか、いろいろな感情がわいてきた作品だった。

彼女がなぜデリヘルを仕事に選んだのかは、わからなかった。とにかく、おとこのセックスに対する動機はみなおなじようにみえるが、女性のそれははかりしれないところがあるという感じ。
登場人物は、イケナイ感じの人びとと、イイ感じの人びとにだいたい別れてた。前者は、芯がなく刹那的で、終始独りよがり。安定した関係を他人ともてない。いい感じにみていられたのは、孤独をひきうけて、自分で立っていられる人。わけもわからず、衝動的に他人との距離を縮めようとして関係を破綻させてしまう人びとと、自分と相手とが別の人間だという深い自覚のうえで互いに関わりあう人びととの違いは大きい。

タイトルに『間違いじゃない』とあるけど、はじめから彼女の生き方にうしろめたい様子はなかった。だから、このタイトルには「ん?」という感じがする。デリヘル=うしろめたいものというイメージはあるから、それにつけて「間違いじゃない」というのはキャッチ―ではあるが。(まあ、べつにいいんだけど!)

彼女の人生は正しくすすむ気配でおわったからいい。それよりも、あの救いようのないくまみたいな、しょうもない元カレのほうが心配だ。あのままじゃ、ぜつぼうてきなアラフォーになるしかないんじゃないか。ホテルで拒まれたとき、無言でうなだれる彼はそのとき何をおもっていたのだろうか。ちゃんとしたおとなになれることを祈りたい。