masatoの日記

やっていきます

胃カメラを受けてみてカラダに対する意識が変わったという話

今日は会社の健康診断で胃カメラを受けてきた。最近、会社の健康保険制度(?)が変わったとかで、以前は35歳から受診が必須となっていた胃検査が、30歳以上で必須となったのだ。いま32歳なので、今年から受けなければならない。バリウムは散々な評判だったので、胃カメラにした。聞くところによると、麻酔なしでカメラを挿入されるのは大層苦しいらしかったので、麻酔ありで申し込みをした。

だが当日、麻酔なしに変えた。看護師さん「麻酔なしでやってみますか?鼻から入れればはじめはちょっとおえっってなりますけど、あとは楽になりますから」と言う。体内にカメラを入れられるのがどういう感覚がするのかけっこう興味があったので、少し我慢するくらいいいかな、と思って変えた。

とはいっても、鼻腔と喉元の感覚をにぶらせるための麻酔を使った。鼻にスプレーを注入してもらい、ジェル状の麻酔薬を5分口に含ませた。

準備を終えたら、診察室に通された。ベッドに横向きになった状態で胃カメラの挿入がはじまった。はじめ、鼻から入れられるとき、ムズムズとにぶい疼きがあった。粘膜がこすられている感じの不快感。次、喉元をカメラが通るとき、おえっとなった。実際にそういう音が出た(部屋には若い女性の看護師さんとカメラを操作する医師のふたりがいたが、医師に聞かれるのは構わないとしても、看護師さんに聞かれるのが恥ずかしい。まあ、本人は全然気にしてないに決まってるんだけど。)瞬間的だが、ここが一番キツい。そのあとは、ほどほどのしんどさと、そこそこ平気な感じの繰り返しだった。

余裕があるとき、となりのモニタを見ていた。胃カメラの映像だ。はじめて見る自分の体内が映っていた。食道、胃、十二指腸、全部ほのかなピンク色。ぜんどう運動しているのがわかった。カメラの光を、表面の体液が反射してわずかに光沢がある。

自分の身体だが、自分のものではないという感覚だった。自分のコントロールがおよばない場所。 思えば、普段自分のからだだと思っているのは、自分の目で見える範囲だけだ。髪や爪を切ったりして直接的に手を加えたり、間接的には服を着替えたりして外見を変えたりしている。意識的にコントロールできるので、自分のモノだと思いやすい。

しかし、そのからだの中は勝手に動いていた。これをリアルタイムでみるのはかなりおもしろい。わたしはそれを見て、自分は生かされている、という感覚をもった。このからだに宿っている(らしい)意識は、からだそのものを所有していない、というか。自分のモノではないという感じをもつと、大切に扱わなければいけないという気になる。借り物を粗末に扱ってはいけないという感覚に似ている。

そんなわけで手短にまとめると、胃カメラを入れてもらって体内を見ると、自分のからだの知らない一面がわかっておもしろかった。診断結果も異常なしということで検査の類いとしてはめずらしく楽しめました。